一度脂肪がつくとなかなか落ちない二の腕のダイエットには、脂肪吸引が効果的です。
脂肪吸引は極細の管で脂肪細胞を吸引するため、即効性がありリバウンドしにくい美容施術ですが、施術の流れがわからない方も多いでしょう。
本記事では、二の腕の脂肪吸引施術の流れについて詳しく解説します。
施術前に把握しておきたい注意点や信頼できるクリニックの選び方などもあわせて紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも脂肪吸引とは
脂肪吸引とは皮膚を数mm切開し、専用の細い管を挿入して脂肪細胞を吸引する手術です。
脂肪吸引の特徴は、次のとおりです。
- 脂肪吸引の種類
- 皮下脂肪を取り除く
- リバウンドしにくい
- 短時間で効果が出やすい
それぞれ詳しく解説するため、脂肪吸引について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
脂肪吸引の種類
脂肪吸引の種類は大きく分けて次の2種類があります。
- シリンジ法
- 機械を使用する方法
シリンジ法は注射器の押し子を引くことで、注射器内部の圧力を低めて陰圧にする方法です。
機械による吸引はカニューレに真空ポンプを取り付け、スイッチ一つで陰圧を作り出します。
きめ細やかな吸引が求められる場合はシリンジ法、大量の脂肪吸引が必要な場合は機械が用いられます。
皮下脂肪を取り除く
脂肪吸引は皮膚と筋肉の間に存在する皮下脂肪を取り除きます。
皮下脂肪は一般的に二の腕やお腹周り、太もも、お尻に集中的につきます。
皮下脂肪は運動不足や食べ過ぎ、基礎代謝量の低下などが原因でつき、運動や食事制限などのダイエットでは簡単に落とせません。
脂肪吸引で皮下脂肪を直接取り除けば、効率的かつ確実なサイズダウンが期待できます。
リバウンドしにくい
肥満は脂肪細胞が肥大化した状態です。そのため、脂肪細胞の数を減らせば太りにくい体になります。
運動や食事制限などのダイエットでは、脂肪細胞を小さくして痩身効果を狙いますが、脂肪吸引は皮下脂肪を取り除くため、脂肪細胞の数が減少します。
肥満の根本となる脂肪細胞の減少は、リバウンド防止に非常に有効です。
短時間で効果が出やすい
脂肪吸引は余分な皮下脂肪を確実に取り除けるため、短時間で痩身効果が得られます。
脂肪を吸引する際に皮膚を3mm程度切開しますが、目立たない位置からカニューレを挿入したり、保護器具を差し込んだりするため、傷跡は目立ちません。
施術時間は部位により異なりますが、基本的に1部位30分～1時間程度です。
脂肪吸引は施術時間もダウンタイム短いうえに、高い効果が得られる人気の施術です。
二の腕の脂肪吸引施術の流れ
脂肪吸引施術は、主に次のような流れで実施されます。
- 予約
- カウンセリング
- 採血
- 写真撮影・マーキング
- 静脈麻酔
- 脂肪吸引
- 安静
- 帰宅
血液検査の結果が出るまでに時間がかかるため、カウンセリングや採血と施術が行われるのは別日です。
ステップごとにそれぞれ詳しく解説します。
1：予約
カウンセリングの予約方法は専用フォームや電話、LINEなど、クリニックごとに異なります。
脂肪吸引施術を受けたいクリニックの公式サイトを確認して、案内に従い予約します。
多くのクリニックが無料カウンセリングを実施しているため、複数店舗で相談して対応や施術内容、費用を検討するとよいでしょう。
2：カウンセリング
カウンセリングでは二の腕のどの部分に悩んでいるか、どのようなスタイルに仕上げたいかなどの希望を正確に伝えましょう。
医師からは、次のようなことが説明されます。
- どの部位の脂肪を、どの程度吸引できるのか
- 仕上がりのイメージ
- どの部分にどの程度の傷が残るか
- 術後のダウンタイム
- 合併症や感染症などのリスク
医師とコミュニケーションをとりながら、術後の姿を具体的にイメージしましょう。
施術内容に納得できたら手術日の予約に進みます。契約を急かすクリニックはおすすめできないため、注意が必要です。
3：採血
脂肪吸引の手術は麻酔がかかった状態でおこないます。そのため、血液検査を行い、安全に麻酔を使用できるか確認します。
検査結果が出るまでに数日かかるため、手術日を予約してその日は帰宅しましょう。
4：写真撮影・マーキング
手術の当日は記録を残すための写真撮影と、マーキングをします。マーキングとは、医師の手で二の腕に設計図のような線を描くことです。
二の腕の取るべき脂肪、残すべき脂肪を把握するための重要な印です。
5：静脈麻酔
静脈麻酔とは静脈に点滴で麻酔薬を注入する麻酔法で、数分のうちに眠ったような状態になります。
手術中の痛みは感じず、記憶も残りません。
中には施術部位のみに麻酔薬を注射する局所麻酔を採用しているクリニックもあるため、どのような麻酔を使用するかは事前に確認しましょう。
6：脂肪吸引
ひじや肩の目立たないところを3mmほど切開し、傷口を保護するスキンポートと呼ばれる器具を装着します。
次に、鎮痛薬や止血剤を含む薬剤を脂肪層に注入します。
出血や痛みを抑制できたらカニューレを挿入し、皮下脂肪の吸入開始です。
施術時間は吸引する部位や範囲により異なりますが、1部位30分～1時間程度が目安です。
7：安静
麻酔から覚めるまではベッドで安静に過ごします。
脂肪吸引施術は手術後に施術部位を圧迫する必要があるため、麻酔中に看護師が二の腕の圧迫固定をおこないます。
圧迫固定の目的は、脂肪吸引によりできた隙間を埋めるためです。
8：帰宅
麻酔から覚めたら医師のアフターカウンセリングを受け、術後の過ごし方や注意点などの説明を受けます。
説明を受けたら帰宅できますが、まだ麻酔が効いているため車の運転はできません。
必ず公共交通機関か徒歩で帰宅してください。
二の腕の脂肪吸引施術の注意点
二の腕の脂肪吸引施術には、次のような注意点があります。
- 痛みがある
- ダウンタイムがある
- デコボコする場合がある
- 拘縮する場合がある
- 満足に細くならない場合がある
- 感染症・合併症を引き起こす可能性がある
それぞれ詳しく解説します。
痛みがある
二の腕の脂肪吸引では手術前の麻酔の痛みと、手術後の筋肉痛のような痛みを感じる方が多いです。
麻酔の痛みは針を刺すときの痛みのみで、手術中は麻酔が効いているため痛みは感じません。
手術が終わり数時間経つと麻酔や鎮痛薬の効果が切れ、施術による痛みを感じ始めます。
脂肪吸引の痛みは処方される痛み止めで緩和できるケースが多いです。痛みは術後から1週間ほどがピークで、徐々に落ち着いていきます。
ダウンタイムがある
二の腕の脂肪吸引のダウンタイムは術後3週間～1か月程度で、主に次のような症状が出ます。
- 痛み
- 腫れ
- 内出血
- むくみ
脂肪を吸引した部分には空間ができます。空間に体液や血液が溜まると、腫れや内出血があらわれます。
術後1か月はバンテージと呼ばれるボレロのような器具を着用して、二の腕を圧迫固定し内出血や腫れを抑えます。
デコボコする場合がある
皮膚に近い部分の脂肪を取りすぎると表面がデコボコする原因になります。
そのため、脂肪吸引を施術する医師には、繊細な手先の感覚が求められます。
皮膚表面のデコボコをはじめとするトラブルを避けるためには、脂肪吸引の実績が豊富で技術力のある医師に任せることが重要です。
拘縮する場合がある
拘縮（こうしゅく）とは、皮膚が引きつり硬くなることです。
二の腕の脂肪吸引による拘縮は傷ついた細胞が回復する過程で起こり、術後1週間から半年程度続く場合があります。
拘縮自体は異常ではありませんが、腕を動かしたときに皮膚が引っ張られて軽い痛みを感じる方もいます。
バンテージでの圧迫固定がゆるいと、拘縮が長引くことがあるため注意しましょう。
満足に細くならない場合がある
二の腕の脂肪吸引は肩周辺や、背中側などの脂肪も含めてデザインしなければ美しいシルエットになりません。
施術部位を限定してあまり脂肪を吸引しなかった場合は、思ったより細くならない場合があります。
トラブルを防ぐためにもカウンセリングに十分時間をかけて、仕上がりイメージを正確に共有しましょう。
感染症・合併症を引き起こす可能性がある
傷口から細菌が侵入すると感染症のリスクが高まります。
感染症を防ぐためには傷口を清潔に保ち、医師から処方された抗生剤を正しく服用しましょう。
また、施術中に血管が破れ脂肪が流れ込むと、血管内が詰まり「脂肪塞栓症」を合併するリスクが考えられます。
リスクを回避するためには、血管のダメージを配慮できる熟練した医師に施術を任せることが重要です。
二の腕の脂肪吸引の副作用
二の腕の脂肪吸引の副作用には、次のような症状が出る場合が多いです。
- 腫れ
- 内出血
- 痛み
それぞれ詳しく解説するため、副作用の正しい知識を身につけましょう。
腫れ
二の腕の脂肪吸引による腫れは、脂肪を取り除く際に周辺組織が傷つくことで起こる炎症です。
二の腕の腫れのピークは手術直後から翌朝で、術後1週間程度で次第に落ち着きます。
血行が促進すると腫れが悪化する可能性が高まるため、術後しばらくは熱いお湯への入浴、激しい運動、アルコールの過剰摂取などは控えましょう。
腫れは一般的な副作用の一つのため、心配しすぎる必要はありません。
内出血
内出血も脂肪吸引には付きものの代表的な副作用です。
脂肪吸引の内出血は脂肪を取り除く際に周辺組織から流れ出た血液が、皮膚の表面に移動すると起こります。
内出血は術後2～3週間程度で吸収され、色味も青紫色から黄色に変わり、次第に消えていきます。
痛み
二の腕の脂肪吸引施術はカニューレで取り除いた脂肪の周辺組織が傷つくことで、筋肉痛のような痛みが生じます。
術後翌日から1週間程度はズキズキとした痛みを感じる方がいますが、処方された痛み止めでカバーできる場合が多いです。
腕は日常生活でよく動かす部分であるため、術後3日間程度は運動や重いものを持つことを避け、安静にした方がよいでしょう。
二の腕の脂肪吸引を受けるクリニック選び方
二の腕の脂肪吸引を受けるときは、信頼できるクリニックに任せることが重要です。
- 丁寧なカウンセリングがある
- 事前のリスク・デメリットの説明がある
- フォロー体制が整っている
- 脂肪吸引の実績が豊富
信頼できるクリニックはここで挙げる4つのポイントを満たしているため、ぜひ参考にしてみてください。
丁寧なカウンセリングがある
カウンセリングに時間をかけて、丁寧に実施するクリニックは信頼できます。
カウンセリングでは十分な触診や患者の希望のヒアリング、明朗な料金説明などがあるか確認しましょう。
二の腕の脂肪吸引を希望しても、原因が脂肪ではなく皮膚のたるみだった場合は、ほかの施術を提案される場合があります。
よい医師はカウンセリングで二の腕の状態を見れば、個人にあった施術プランを提案できます。
一方で、簡単に質問できない雰囲気や、契約を急かすような態度のクリニックは安心して手術を任せられないため、おすすめできません。
事前のリスク・デメリットの説明がある
カウンセリングの際に脂肪吸引のメリットばかりを提示し、リスクやデメリットの説明をしないクリニックは避けましょう。
脂肪吸引に限らず、美容施術を受ける際は必ず事前にリスクやデメリットを十分理解し、検討する必要があります。
万が一、皮膚にデコボコが残った場合や、満足に細くならなかった場合の対応を知らないままだと安心して施術を受けられません。
事前にトラブルが起きた場合の対処法を確認し、自身が納得した上で施術を受けましょう。
フォロー体制が整っている
手術後の経過や体調変化について、きちんとフォローできる体制が整備されているクリニックはおすすめです。
脂肪吸引では仕上がりが不自然になったり、ごく稀に合併症を引き起こしたりする可能性があります。
万が一トラブルが起きてしまった場合に、きちんとフォローしてくれるクリニックであれば一層安心です。
カウンセリング時には、必ず手術後のフォロー体制についても確認しましょう。
脂肪吸引の実績が豊富
美容クリニックの中には脂肪吸引を専門的に実施するクリニックから、二重や鼻整形、医療脱毛など美容手術全般を扱うクリニックまであります。
脂肪吸引に精通しているクリニックの方が、より安心して施術を任せられるでしょう。
さまざまなメニューを総合的に扱うクリニックでは、脂肪吸引の症例は月に数件と少ない場合があります。
脂肪吸引は医師の手先の感覚が重要な手術であるため、実績豊富な医師に任せることが重要なポイントです。
二の腕の脂肪吸引施術におすすめのクリニック3選
二の腕の脂肪吸引施術におすすめのクリニック3選を紹介します。
- 湘南美容外科
- 共立美容外科
- 水の森美容クリニック
クリニックごとの特徴や料金などをチェックして、ぜひ自身に合ったクリニック選びの参考にしてみてください。
湘南美容外科
湘南美容外科は日本・海外で138院を展開する美容クリニックで、脂肪吸引の症例件数は全国ナンバーワンです。
そのため、症例数が豊富な大手のクリニックで施術を受けたい方に向いています。
それぞれの二の腕脂肪吸引の料金は、次のとおりです。
| メニュー | 料金 |
|---|---|
| 美ボディ脂肪吸引 | 71,290円 |
| VASER（ベイザー）脂肪吸引 | 201,660円 |
| ライポマティック | 262,160円 |
| Aquicell（アキーセル） | 297,000円 |
湘南美容外科では安心保証制度があり、左右差や取り残しがあったときや、傷跡が気になるときに診察や施術を受けられます。
ダウンタイムを短くするために傷口を当日に縫わず、麻酔液を排出できるようにしたり、あざやむくみを抑える点滴を投与したりなどの工夫をしています。
共立美容外科
共立美容外科は年間約2,000件の脂肪吸引手術実績があります。
脂肪吸引は解剖学を熟知した医師が担当するため、リスクの軽減を重視する方におすすめのクリニックです。
共立美容外科で選べる二の腕の脂肪吸引は、次の2種類です。
| 共立式KB脂肪吸引 | 料金 |
|---|---|
| 二の腕（全体） | 217,800円 |
| 二の腕（付け根） | 217,800円 |
| 二の腕（全体プラス付け根） | 326,700円 |
| 二の腕（部分・下部のみ） | 184,800円 |
| ベイザー脂肪吸引 | 料金 |
|---|---|
| 二の腕（全体） | 272,800円 |
| 二の腕（付け根） | 272,800円 |
| 二の腕（全体プラス付け根） | 381,700円 |
| 二の腕（部分・下部のみ） | 239,800円 |
それぞれの料金とは別に1回につき手技料・システム代として77,000円（税込）がかかります。
しかし、脂肪吸引施術には1～3か月検診が含まれているため、アフターケアは万全です。
水の森美容クリニック
水の森美容クリニックは、主に次のとおり施術部位を細かく指定したい方におすすめのクリニックです。
- 振り袖部分
- 気をつけをしたときに膨らむ後ろ側の部分と肩
- 付け根部分
- 上腕二頭筋側の脂肪
| メニュー | 料金 |
|---|---|
| 振り袖・肩の張り出し・ひじ上・付け根・背中 | 383,900円 |
| 二の腕半周（振り袖・肩の張り出し） | 260,700円 |
| 付け根・背中 | 137,500円 |
| 二の腕半周～背中 | 328,900円 |
| 二の腕全周（振り袖・肩の張り出し・ひじ上） | 339,900円 |
| 二の腕全周～背中 | 383,900円 |
| 背中全体 | 350,900円 |
水の森美容クリニックではひじ側とわき側の2方向からカニューレを挿入して脂肪吸引するクリスクロス法を採用しています。
クリスクロス法では2方向からの吸引により、脂肪をムラなく取り除けます。
技術力の高い医師に相談したい方は、水の森美容クリニックで無料カウンセリングを受けるとよいでしょう。
まとめ
脂肪吸引は皮膚を数mm切開し、カニューレと呼ばれる細い器具を挿入して脂肪を吸引する施術です。
二の腕下のたるみのみならず、肩や背中周辺の脂肪もあわせて取り除くことで、全体的にスッキリとした二の腕に仕上がります。
施術には麻酔を用いるため事前に血液検査が必要です。施術時間は30分～1時間程度で、施術後は患部を圧迫固定し安静にする必要があります。
脂肪吸引の実績が豊富で、リスクやデメリットを十分説明できる医師が在籍するクリニックがおすすめです。
本記事を参考にして、ぜひ信頼できるクリニックで安全な脂肪吸引施術を受けましょう。
※本記事の情報は2023年5月時点のものです。
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