【東京】NIPT（新型出生前診断）がおすすめのクリニック10選｜費用や注意点も解説

NIPTは妊娠中の母体から採血した血液をもとに、胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断です。

日本国内では2013年に開始された比較的新しい出生前検査であるため、NIPTのクリニックをどのように選ぶべきか迷う方も多いでしょう。

NIPTを受ける際は、費用や口コミ、アフターフォローなどを比較しつつ、自身に合ったクリニックを選ぶことが重要です。

本記事では東京都内でNIPTがおすすめのクリニックを10選紹介します。

また、NIPTを初めて受ける方向けに特徴やメリット、デメリット、注意点についてもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

NIPT（新型出生前診断）とは？

NIPTは「非侵襲的出生前遺伝学的検査（Non-Invasive Prenatal genetic Testing）」の略称で、日本語では新型出生前診断と呼ばれている出生前検査です。

NIPTの基本的な情報について、次の3つの項目に分けて解説します。

母体の採血のみで染色体異常の有無がわかる

NIPTは母体の採血のみで「トリソミー」と呼ばれる染色体異常の有無がわかる出生前診断です。

トリソミーとは、本来2本のペアである染色体が3本の状態で生まれてくることをいい、主に加齢による卵子や精子の異常が原因と考えられています。

トリソミーの根本的な治療法は存在せず、出生後の症状が重い場合には度重なる手術が必要なケースもあります。

NIPT検査の対象となるのは、主に次のトリソミーです。

トリソミー	21トリソミー（ダウン症候群）	18トリソミー（エドワーズ症候群）	13トリソミー（パトウ症候群）
発症率	600～800人に1人	3,500～8,500人に1人	5,000～12,000人に1人
平均寿命	60年	数時間～数年	数時間～数か月
主な症状	・筋緊張低下・特徴的な顔貌・先天性心疾患・消化器疾患・成長障がい	・成長障がい・先天性心疾患・消化器疾患・身体的特徴・口唇口蓋裂	・成長障がい・先天性心疾患・全前脳胞症・身体的特徴・口唇口蓋裂

NIPTでは、染色体異常の約7割を占める上記3つのトリソミーを母体の採血のみで判別します。

また、クリニックによっては他のすべての染色体異常や、微小欠失症候群と呼ばれる染色体の一部の欠失を調べる検査なども実施しています。

NIPTのメリット

NIPTには主に次のようなメリットが挙げられます。

NIPTと他の出生前検査の検査方法やリスク、検査精度について比較しました。

検査名	検査方法	リスク	検査精度	検査可能期間
NIPT	母体の採血	ほぼなし	99％	10～16週
母体血清マーカー	母体の採血	ほぼなし	83％	15～18週
コンバインド検査	母体の採血と精密超音波検査	ほぼなし	80％	11～13週
羊水検査	子宮から羊水を採取	約0.3％	100％	15～18週
絨毛検査	胎盤から絨毛を採取	約1％	100％	11～14週

羊水検査や絨毛検査は検査結果が確定できる一方、子宮や胎盤に直接注射針を刺すため、少なからず流産や早産のリスクが伴います。

母体の採血のみで検査をおこなうNIPTは、母体への負担が少ないうえ、流産や死産のリスクがありません。

また、検査の精度が99％と非常に高い点もNIPTのメリットの一つです。

一般的には、検査の精度が高くリスクのないNIPTを受け、万が一陽性診断を受けた場合に羊水検査をおこないます。

出生前診断の中でも早いうちから検査できるNIPTは、じっくりと考える時間が長くとれるうえ、生まれてくる赤ちゃんへの準備も進められます。

NIPTのデメリット

NIPTには主に次のようなデメリットが挙げられます。

NIPTと他の出生前検査の検査費用や対象となる疾患について比較しました。

検査名	検査費用	検査の対象となる疾患
NIPT	20万円前後	染色体異常（主に13トリソミー、18トリソミー、21トリソミー）
母体血清マーカー	2～5万円	一部の染色体異常や開放性神経管欠損症（主に18トリソミー、21トリソミー）
コンバインド検査	3～5万円	一部の染色体異常（主に18トリソミー、21トリソミー）
羊水検査	10～20万円	染色体異常
絨毛検査	10～20万円	染色体異常

NIPTの最大のデメリットは検査費用が高額になる点です。保険適用外となるNIPTは、一般的に20万円前後の費用を要します。

また、主に染色体異常を検査するNIPTは、胎児のすべての疾患がわかるわけではありません。

染色体異常のほかにも、心疾患や神経疾患など重症度の高い先天性疾患は数多くあるうえ、妊娠週数がすすんだ状態での検査が必要です。

しかし、リスクや精度の観点から見ると、NIPTは安全かつ非常に優れた検査であることがわかります。

検査の費用や対象についてのデメリットもしっかり把握したうえで、実際にNIPTを受けるかどうかを決めましょう。

東京都でNIPT検査を受けることができるおすすめクリニック10選

東京都でNIPT検査を受けられるおすすめクリニック10選を紹介します。

それぞれの特徴や検査費用などを比較し、自身が安心してNIPT検査を受けられるクリニックを見つけましょう。

平石クリニック

平石クリニックで受けられるNIPTは、週末の検査が可能なうえ、一度の来院で検査が終了する点にメリットがあります。

一般的には35歳以上の妊婦が対象となるNIPTですが、平石クリニックでは年齢制限なく検査が可能です。

また、認定遺伝カウンセラーが在籍しており、検査を受ける前後の心理的フォローに力を入れている点にも特徴があります。

カウンセリングのみでなく、万が一陽性判定が出た場合の羊水検査費用は全額クリニックが負担するため、アフターフォローの充実度も魅力的です。

過去4年間連続で妊婦満足度90％以上をキープし続けている平石クリニックは、平日忙しい方や充実したサポートを受けたい方におすすめです。

青山ラジュボークリニック

青山ラジュボークリニックで受けられるNIPTの最大の特徴は、当日予約、当日検査が可能な点です。

土日祝日も検査を実施しているうえ、外苑前駅から徒歩約2分とアクセスも良好であるため、つわりがある方でも体調を見ながら受診できます。

NIPT検査が受けられるのは妊娠10週以降となりますが、検査の予約は妊娠発覚時点での受付が可能です。

良心的な費用であるにもかかわらず、陽性判定時の羊水検査や絨毛検査の費用は全額負担となるため、追加費用の心配もありません。

なるべく料金を抑えてNIPTを受けたい方は、88,000円（税込）で染色体異常の約7割を占める3つのトリソミーが検査可能なミニマムプランを検討しましょう。

ミネルバクリニック

ミネルバクリニック最大のメリットは、世界でもっとも正確な第3世代NIPTを国内で唯一受けられる点です。

従来の検査では区別できなかった母子のDNAを測定できる第3世代NIPTは、妊娠9週0日から検査可能なうえ、偽陰性は0％と、早い段階から確実な結果が得られます。

また、万が一陽性判定が出た場合は、羊水検査費用負担のみでなく、院長個人の携帯番号を開示し、24時間電話がつながる体制を整えています。

ミネルバクリニックは、母子の安全や健康を守るため全力のサポートを尽くす最先端のクリニックです。

ヒロクリニック

クリニック名	ヒロクリニック　東京駅前院
住所	〒104-0031東京都中央区京橋1-1-9LEO八重洲ビル8F
電話番号	0120-16-9629受付時間：9：00～21：00
アクセス	東京駅より徒歩約3分
診療時間	10：00～18：00
休診日	木曜日、金曜日※2023年4月1日～
検査費用	常染色体単体検査プラン：49,500円※双子の場合は77,000円 ミニマムプラン：99,000円※双子の場合は129,500円 おすすめプラン：220,000円※双子の場合は247,500円 フルセットプラン：264,000円※双子の場合は291,500円
特徴	検査する項目にあわせたプランが充実 最短2日で結果が判明 土日祝日の診療も可能

※料金はすべて税込表示です。

全国67箇所の医療機関と連携しているヒロクリニックは、検査する項目にあわせたプランが充実している点に特徴があります。

なかでもダウン症候群のみの検査がおこなえる「常染色体単体検査プラン」は49,500円（税込）と、検査の費用も良心的です。

土日祝日の診療も可能なうえ、33,000円（税込）の特急便を利用すれば、最短で2日、長くても3日以内と業界最速で結果を受け取れます。

なお、名古屋と札幌の特急便は44,000円（税込）のため、注意しておきましょう。

特定の検査項目に絞って費用をおさえたい方や、検査結果を待っている間の不安を軽減したい方は、ヒロクリニックのNIPTを検討してみてください。

渋谷NIPTセンター（デイジークリニック）

クリニック名	渋谷NIPTセンター
住所	〒150-0042東京都渋谷区宇田川町33-12J＋Rビル サイドR 6F
電話番号	03-6277-0045 受付時間：10：00～18：00
アクセス	渋谷駅より徒歩約5分
診療時間	10：30～17：30
診療日	土曜日、日曜日
検査費用	基本検査：145,200円 全染色体検査：181,500円 全染色体＋微小欠失検査：217,800円
特徴	累積検査数100,000件以上 自身に合った検査のスタイルを選べる 女性小児科医や現役助産師が在籍 オンラインカウンセリングが可能

※料金はすべて税込表示です。

デイジークリニック内に併設された渋谷NIPTセンターは、累積検査数10万件以上の実績があるNIPT専門のクリニックです。

検査は、採血から会計まで最短20分のスピーディーに終わるスタイルから、女性小児科医や現役助産師に検査前の不安を打ち明けられるスタイルまで用意されています。

最短20分のスピーディースタイルは、時間があまり取れない方や妊娠初期で体調が優れない方に人気です。

また、女性小児科医や現役助産師によるカウンセリングはオンラインでも可能です。

NIPTに関する質問はもちろん、妊娠中や検査前後の不安を抱えている方は、渋谷NIPTセンターのオンラインカウンセリングを利用して専門家に打ち明けてみましょう。

八重洲セムクリニック

クリニック名	八重洲セムクリニック
住所	〒104-0031東京都中央区京橋2丁目6-16エターナルビル4F
電話番号	0120-011-073 受付時間：10：00～17：00 ※日曜日、祝日を除く
アクセス	京橋駅より徒歩約1分
診療時間	午前：10：00～12：00 午後：13：00～18：00
診療日	日曜日（完全予約制）
検査費用	基本検査：215,600円 全染色体検査：242,000円 全染色体検査＋微小欠失検査：253,000円
特徴	年齢や夫婦同伴の制限はなく、1人での来院も可能 NIPT総検査数100,000件を超える実績 「国際出生前診断学会会員」「母体保護法指定医」などの資格を持つ産婦人科医師が在籍

※料金はすべて税込表示です。

八重洲セムクリニックは、国内で初めて年齢や夫婦同伴などの制限がないNIPT検査を開始したことで有名となり、毎月300名以上の方が予約する人気のクリニックです。

NIPT総検査数は10万件以上と国内最大の検査実績を誇るうえ、過去に発生したトラブルは0件と、安心して検査が受けられる環境が整っています。

「国際出生前診断学会会員」や「母体保護法指定医」など数々の資格を持つ院長は、産婦人科医として長い経歴を持ち、今もなお世界基準での治療を視野に入れた活動に力を入れています。

検査陽性時のフォロー体制も充実している八重洲セムクリニックは、35歳未満の方や夫婦での時間が合わせにくい方におすすめです。

新宿南口レディースクリニック

クリニック名	新宿南口レディースクリニック
住所	〒151-0053東京都渋谷区代々木2-7-5exside南新宿bldg.3階
電話番号	03-3376-3770 受付時間：診療時間内
アクセス	新宿駅より徒歩約3分
診療時間	午前：10：00～13：30 午後：15：00～19：00 ※月曜日のみ10：00～14：00
休診日	水曜日、日曜日
検査費用	初期胎児ドック＋NIPT検査費用：137,500円
特徴	一般の産婦人科外来や妊婦健診も対応 基本検査に加えて超音波検査を実施 NIPTのみでは見つけられない異常を確認できる

※料金はすべて税込表示です。

新宿南口レディースクリニックは、出生前検査のみでなく、一般的な産婦人科外来診療や妊婦健診もおこなうクリニックです。

妊婦定期健診の延長としてNIPTやクアトロ検査、羊水検査や絨毛検査など、さまざまな方法で確実な診断結果を得られます。

新宿南口レディースクリニックで受けられるNIPTの特徴は、基本検査に加えて初期胎児ドックと呼ばれる超音波検査がセットになっている点です。

初期胎児ドックの併用により、NIPTのみでは見つけられない次のような異常を確認できます。

万が一異常を発見した場合、胎児医療の専門資格を持つ院長によるレベルの高い治療を受けられる点も魅力の一つです。

複数のクリニックへの通院が億劫な方や、一人の医師に一貫して経過を診てもらいたい方は、新宿南口レディースクリニックのNIPT検査を視野に入れましょう。

A CLINIC銀座

クリニック名	A CLINIC 銀座院
住所	〒104-0061東京都中央区銀座4-10-10銀座山王ビル 9階
電話番号	0120-76-1212 受付時間：10：00～19：00
アクセス	東銀座駅より徒歩約5秒
診療時間	10：00～17：00
休診日	年末年始
検査費用	Aシンプルコース：96,800円 Bベーシックコース：140,800円 Cフルセット：195,800円
特徴	土日祝日も当日予約、即日検査可能 99,9％的中と高精度ながらも低料金での検査が可能 検査結果はメールでいち早く通知

※料金はすべて税込表示です。

A CLINIC銀座は、土日祝日の当日予約や即日検査が可能で予約が取りやすいクリニックです。

来院から帰宅まで完全個室になるため、つわりで体調が不安定な妊娠初期の方でもリラックスできる環境が整っています。

A CLINIC銀座で受けられるNIPTの料金設定は認可施設とほぼ同等で低料金なうえ、検査の結果は99.9％的中と高精度な点に安心感があります。

代表的な13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーの3つの染色体異常を検査するAシンプルコースは、96,800円（税込）と10万円以下での検査が可能です。

また、検査結果はメールでいち早く報告する形式を取っているため、再来院の必要もありません。

つわりの様子を見ながら低料金なNIPTを受診したい方は、A CLINIC銀座の当日予約をおすすめします。

愛育クリニック

クリニック名	愛育クリニック
住所	〒106-8580東京都港区南麻布5-6-8
電話番号	03-3473-8305 受付時間：9：00～13：00 ※平日のみ
アクセス	広尾駅より徒歩8分
診療時間	平日：9：00～16：00（火曜日17：30まで） 土曜日：9：00～12：00
休診日	日曜日
検査費用	120,000円 【オプション】 胎児ドック（後精密超音波）：10,000円 胎児心拍チェック：2,000円
特徴	日本医学会認定のNIPT認定 施設年齢制限なし アフターフォローや福祉サポート体制の充実

※料金はすべて税込表示です。

愛育クリニックは、日本医学会認定のNIPT認定施設です。

NIPT認定施設は35歳以上と年齢制限を設けている場合が大半ですが、愛育クリニックのNIPTは年齢制限がありません。

また、愛育クリニックのメリットとして、遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーによるカウンセリング、親の会やサークル活動のような情報交換ができる場の紹介などがあります。

アフターフォローや福祉のサポート体制が充実しているため、安心して検査を受けられるでしょう。

万が一陽性判定を受けた場合も、経験豊富な産婦人科医やカウンセラーが連携し、全面的なケアを受けられるため安心です。

ただし認定施設は、健診時に染色体疾患の可能性を指摘された場合や、遺伝による染色体異常の可能性がある方のみがNIPT検査の対象となります。

対象外の場合は検査を受けられないため、注意しておきましょう。

国立研究開発法人 国立成育医療研究センター

クリニック名	国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
住所	〒157-0074東京都世田谷区大蔵2丁目10-1
電話番号	03-5494-7300 受付時間：9：00～17：00 ※平日のみ（祝日を除く）
アクセス	祖師ヶ谷大蔵駅より徒歩約20分
診療時間	検査実施日：毎週火曜日（午後）、水曜日、金曜日（午後）
休診日	土曜日、日曜日、祝日
検査費用	NIPT：約100,000円 検査前の遺伝カウンセリング料（初診料）：約10,000円
特徴	臨床遺伝専門医在籍のNIPT認定施設 子ども連れでの検査可能 日本国内では10施設のみで検査できるコンバインド検査も可能

※料金はすべて税込表示です。

国立研究開発法人 国立成育医療研究センターは、遺伝学の専門資格を持つ臨床遺伝専門医が在籍するNIPT認定施設です。

NIPT認可施設は夫婦での受診であることが多い中、国立成育医療研究センターは妊婦一人での受診や子連れでの検査も可能と、融通が利きやすい傾向にあります。

なお、NIPT検査の予約は個人からではなく、医療機関からの受付のみとなる点には注意しておきましょう。

国立成育医療研究センターは、NIPT検査のみでなく、日本国内では10施設のみでおこなえるコンバインド検査も可能です。

コンバインド検査には次のようなメリットや特徴が挙げられます。

認可施設での検査を検討している方や、可能な限り検査費用をおさえたい方は、国立成育医療研究センターのコンバインド検査を検討するのも一つの手でしょう。

東京のNIPT検査を受けるクリニックの選び方

東京都でNIPT検査を受けるクリニックを選ぶ際は、次のポイントをぜひ参考にしてください。

それぞれの選び方のポイントについて解説します。

費用を比較

NIPT検査を受けるクリニックを選ぶ際は費用を比較しましょう。

保険が適用されず、自由診療となるNIPT検査の費用はクリニックごとに異なります。

同じ15万円であっても、3項目の検査のみに絞ったクリニックもあれば、6項目の検査を受けられるクリニックもあります。

単に検査の費用のみで判断するのではなく、アフターフォローまで費用に含まれているクリニックを選ぶことが重要です。

実際の口コミや評判で選ぶ

NIPTを受ける際は、実際の口コミや評判をチェックしましょう。

NIPTは2013年に日本で開始された比較的新しい出生前診断です。そのため、NIPT検査の実績が浅いクリニックや、サポート体制が整備されていないクリニックも存在します。

実績やサポートが不十分なクリニックを選ぶと、万が一陽性判定を受けた場合、精神的にも肉体的にも大きなストレスを受ける可能性があります。

周囲にNIPTを受けた知人がいる場合は、評判を聞くのみでなく、紹介してもらう方法も一つの手段でしょう。

遺伝カウンセリングの有無

NIPT検査を受けるクリニックを選ぶ際は、遺伝カウンセリングの有無についても確認が必要です。

NIPTをはじめとする出生前診断は、検査の内容や意義を正しく理解する必要がある一方、さまざまな情報に左右され、不安や悩みが膨らむ可能性があることも事実です。

遺伝カウンセリングでは、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーが遺伝学疾患に関する社会的な支援体制や情報、倫理的問題、心理的な対応など、あらゆる視点からサポートをおこないます。

NIPT検査前後の不安や悩みに寄り添ったアドバイスがもらえる場として、遺伝カウンセリングの有無を事前に確認しておくとよいでしょう。

羊水検査の有無

NIPTを希望する際は、羊水検査が受けられるクリニックを選ぶようにしましょう。

万が一、NIPT検査で陽性が出た場合、結果を確定させるために羊水検査をおこないます。

羊水検査は、子宮内にある羊水を採取し、胎児の細胞の状態から染色体や遺伝子の異常を調べる検査です。

羊水検査を単体でおこなう場合は約10～20万円の費用がかかりますが、NIPTを受けて陽性が出た場合は羊水検査の費用を補助する制度が整っているクリニックもあります。

そのうえ、NIPTを受けたクリニックが羊水検査を実施している場合は、他のクリニックを探す手間が省けます。

万が一陽性だった場合に備えて、羊水検査費用の補助に加え、検査自体の有無についても同時に確認しておきましょう。

NIPTを受ける際の注意点

NIPTを受ける際は、次の2点の注意点についても把握しておく必要があります。

それぞれの注意点について解説します。

認可施設だと条件を満たさないと検査を受けられない場合がある

NIPTが受けられる施設には、日本医学会連合が認可した認可施設と、認可外である無認可施設の2種類があります。

認可施設でNIPTを受ける際、次の条件を満たさないと検査を受けられない場合があるため、注意が必要です。

また、上記の条件にあてはまる場合でも、原則夫婦同伴での受診やかかりつけ医からの紹介状持参などの制約があることが一般的です。

一方、認可外施設で受けるNIPTは条件がなく、自由度が高い点にメリットがあります。

NIPTが受けられる認可施設と認可外施設のそれぞれの主なメリット、デメリットは次のとおりです。

	認可施設	無認可施設
メリット	・費用が安い・アフターフォローが手厚い・厳しい検査項目をクリアした医師のもとで検査が受けられる	・検査を受けるための条件がない・検査可能な染色体の種類が多い・性別判定ができる場合が多い
デメリット	・検査を受けるための条件が設けられている・検査可能な染色体の種類は一般的に13、18、21トリソミーのみ性別判定がない・認可施設自体の数が少ない	・費用が高い・検査後のサポートが不十分な場合がある

認可外施設は、名前から違法性があるようなマイナスなイメージを受ける方も多いでしょう。

しかし認可外施設は違法ではなく、認定施設と同様に医師が医療行為をおこなう場であるため、両者を比較しても大差はありません。

認可施設でおこなうNIPTは出産のリスクが伴う妊婦向けであり、無認可施設でおこなうNIPTは全妊婦を対象とした検査が受けられると考えましょう。

認可施設でNIPTが受けられる条件に満たない場合は、無認可施設での検査を視野に入れてみてください。

検査結果で偽陰性が出る可能性

NIPTは検査結果で偽陰性が出る可能性があることも念頭に置いておきましょう。

偽陰性とは、NIPTで陰性判定だったにもかかわらず、子どもが染色体異常を持って生まれてくることです。

偽陰性が起こる原因は、妊娠周期が早く、採血の際に胎児の染色体量が少ないことにあります。

NIPTは非常に高い検査精度を誇る検査ですが、結果は確定的ではないことを認識しておく必要があります。

なお、日本でNIPTの検査が開始されてから偽陰性が報告されたのは0.01％であるため、必要以上に不安を抱えることはないでしょう。

NIPTの費用相場

NIPTの費用相場は20万円前後です。

染色体異常の7割を占めるといわれる13、18、21トリソミーの基本的な検査のみおこなうプランであれば、10万円以下で受けられるクリニックもあります。

検査項目のみでなく、カウンセリングや陽性時のアフターフォロー、オプションなどを確認し、トータルで必要な金額を事前に調べておくようにしましょう。

NIPT検査の申し込みから検査までの流れ

NIPT検査の申し込みから検査までの大まかな流れは次のとおりです。

実際の流れを把握すると心構えができ、落ち着いて検査を受けられます。

NIPT検査を検討している方はぜひ参考にしてください。

1：予約

NIPTの検査を受ける際は、クリニックへの予約が必須です。

当日予約が可能なクリニックもありますが、混雑を避けるためにも余裕を持って予約しておくとよいでしょう。

予約方法は電話やWeb、メールなど、クリニックによりさまざまです。予約後に同意書や問診票が事前に届く場合もあるため、しっかり確認しましょう。

2：カウンセリング

予約日に来院し、次のような内容のカウンセリングや検査の説明を受けます。

あらかじめ質問事項や聞いておきたいことなどをまとめておくとスムーズに進みます。

自身が納得できる検査が受けられるよう、カウンセリング時は遠慮せず質問するようにしましょう。

3：採血によるNIPT検査

カウンセリング後は、NIPTの検査に移ります。

母体と胎児のリスクを最小限におさえた検査であるNIPTは、母体の腕からの採血のみで完了するため、所要時間は30分程度です。

ただし、採血のタイミングはクリニックによって異なります。カウンセリングと検査を同日におこないたい場合は、事前に確認しておきましょう。

4：検査結果の報告

検査から約1～2週間後、クリニックへの再来院や郵送、メールにて結果の報告を受けます。

検査結果は次の3種類で判定され、それぞれの内容は次のとおりです。

陽性	染色体異常の可能性が高い
陰性	染色体異常の可能性が低い
判定保留	再検査が必要

判定保留は次のような原因が考えられます。

判定保留を受けないためには、NIPTの検査をおこなう1週間前から薬を服用しないようにしましょう。

5：陽性の場合は羊水検査

陽性の場合は羊水検査を実施します。

NIPTの検査精度は非常に高いですが、100％の染色体異常が認められたとはいえません。

そのため、NIPTで陽性と判定された場合は、染色体異常の結果を確定させる羊水検査を受ける必要があります。羊水検査の費用は10〜20万円程度が相場です。

しかし、NIPTの検査で陽性と判定された場合は、羊水検査の費用を補償するクリニックもあるため、カウンセリング時の確認をおすすめします。

アフターフォローとして、遺伝カウンセラーや小児科医などとの無料相談やカウンセリングが実施されているクリニックも多くあります。

積極的に制度を利用し、将来についてゆっくりと考える機会を設けましょう。

NIPTに関してよくある質問

NIPTに関してよくある3つの質問に回答します。

上記について気になる方は、一読しておきましょう。

NIPT検査は痛い？

NIPT検査は母体の腕からの採血のみでおこなう検査であるため、採血時にチクッとした痛みが生じます。採血量も約10mlと、妊婦検診時におこなう採血と大差ありません。

一方、細い針を子宮や胎盤へ通す羊水検査や絨毛検査は、痛みを感じやすい傾向にあります。NIPTは痛みが苦手な方でも受けやすい出生前診断です。

NIPTは保険適用される？

NIPTは保険が適用されないため、全額自己負担です。

NIPTをはじめとする出生前診断は、希望者のみが受ける検査であるため、保険適用外なうえに補助や医療費控除も受けられず、高額になりがちです。

出産に向けて少しでも金銭的負担を減らしたい方は、検査項目を絞ってNIPTを受けることで検査費用をおさえるようにしましょう。

NIPTを受けるなら何週目が最適？

万が一、NIPTで陽性と判定されたケースを想定し、妊娠10〜16週の間に受けることがおすすめです。

一般的なNIPTを受けられる妊娠週数は、妊娠10〜18週の期間と定められています。

NIPTで陽性判定を受けた場合は、妊娠15週以降に羊水検査を受けることになるものの、結果が出るまでに約2週間を要します。

日本で人工中絶が認められているのは妊娠21週までとなるため、逆算すると遅くても18週までにはNIPTの検査を受けておく必要があるのです。

陽性判定を受けた際、あらゆる将来を考える時間を持つためにも、NIPTは妊娠10～16週の間に受けるとよいでしょう。

まとめ

東京都内でNIPTがおすすめのクリニックを10選紹介しました。

NIPTは母体の採血のみで胎児の染色体異常の有無がわかる検査です。

都内でも数多くのNIPT検査が受けられるクリニックがあり、手軽な出生前検査を受けたい方におすすめです。

妊娠初期のうちに染色体異常の有無について知ることは、金銭面や精神面でじっくりと考える時間が長くとれるうえ、生まれてくる赤ちゃんへの準備も進められます。

NIPT検査を検討している場合、クリニックによって実施している事前カウンセリングを受けてみましょう。

NIPTは精度が高いうえ、母体や胎児へのリスクがない非常に優れた出生前検査であるため、安心して我が子を迎え入れたい方は一度クリニックを受診してみてください。

＜参考＞
平石クリニック
ヒロクリニック
ミネルバクリニック｜NIPT(新型出生前診断)・遺伝子検査