キャビテーション(瘦身エステ)はメスを使用しない脂肪吸引とも呼ばれており、幅広い世代の女性から注目を集めている施術です。
多くのクリニックやエステサロンで扱われていますが、どのような仕組みでダイエット効果が得られるのか、ダイエット以外にもメリットがあるのか知りたいと思う方も多いでしょう。
本記事では、キャビテーションの仕組みや効果、メリットやデメリットについて解説します。
キャビテーションが向いている方や効果を高めるコツもあわせて解説するため、メスを使用する脂肪吸引に不安を抱く方はぜひ参考にしてみてください。
キャビテーション(痩身エステ)とは
まずは、キャビテーション(痩身エステ)について詳しく解説します。
- キャビテーションとは?
- 施術期間と費用の目安
- キャビテーションの施術回数
効果を知る前に、キャビテーションについて理解を深めましょう。
キャビテーションとは?
キャビテーションとは、特殊な機械の超音波で脂肪細胞そのものを破壊する施術のことです。
超音波による振動で脂肪層に気泡を発生させ、その気泡が弾ける衝撃で脂肪細胞を破壊します。
破壊された脂肪が排出されないと効果が得にくいため、施術後は水分補給やマッサージで血流をよくしたり、サウナや岩盤浴などでデトックスしたりするとよいでしょう。
キャビテーションは美容クリニックやエステサロンで受けることができます。
クリニックは高出力の施術により短期間で効果が出やすい反面、エステサロンと比べて費用が高額です。
エステサロンは、低めの出力のため継続して通う必要がありますが、クリニックより安価で施術できます。
施術期間と費用の目安
キャビテーションの施術期間は体質や元々の体型などにより異なりますが、3か月程度が目安です。
1回の施術で効果を判断せず、週に1~2度の施術を3か月程度はおこないましょう。
ただし、キャビテーションの効果は永遠ではありません。
1〜2週間経過すると脂肪を排出する効果がなくなるほか、新しい脂肪がつけば再度施術を受ける必要があります。
効果が現れたあとの体型を維持したい方は、月に1回のペースで施術を受けましょう。
キャビテーションの費用相場はクリニックとエステサロンでそれぞれ異なります。
クリニックの場合は1部位1回3万円前後かかるのに対し、エステサロンの場合は1部位1回1万円程度が目安です。
キャビテーションの施術回数
キャビテーションの施術回数は合計で10回程度が目安で、施術ペースは1週間に1〜2回が理想です。
キャビテーションの効果が持続する期間は3日〜1週間程度のため、脂肪を排出する作用が薄れてきたタイミングで施術を受けるとよいでしょう。
定期的に施術を受け続けると、脂肪が排出されやすい体づくりができます。
1回の施術でも体内の余計な水分が排出されて痩せたように見えますが、回数を重ねると効果が出やすくなります。
数回の施術で効果が出ないと焦らず、10回を目安に受け続けることがポイントです。
ただし、体質や元々の体型、理想の身体により施術回数には個人差があるため、1つの目安としてください。
キャビテーションの主な効果
キャビテーションはダイエットをサポートするだけでなく、女性に嬉しいさまざまな効果あります。
- ダイエット効果
- リフトアップ
- 肌のくすみ解消
- むくみ解消
そのため、ダイエット以外の副次的効果を目的として施術を受ける方も少なくありません。
それぞれの効果について、詳しく解説します。
ダイエット効果
キャビテーションは専用の機械で超音波を出し、体内の脂肪細胞そのものを壊すため、ダイエット効果を得ることができます。
脂肪細胞の数は思春期の頃までに決定しており、増えたり減少したりしません。
肥満の原因は脂肪細胞のサイズの肥大です。
運動や食事制限などのダイエットでは、脂肪細胞を小さくできても、数を減らすことはできません。
キャビテーションは、脂肪細胞を破壊して数を減らします。
さらに、脂肪細胞と老廃物の排出作用により、太るとできるセルライト(脂肪と老廃物の塊)にも効果的です。
二の腕やお腹周りなどの気になる部位のみでも照射できるため、部分痩せの効果も期待できます。
リフトアップ
顔に施術をおこなうと頬周りに蓄積した脂肪細胞を破壊できるため、リフトアップによる小顔効果を得ることができます。
ただし、顔に照射できるのはフェイシャルキャビテーションと呼ばれる顔用のマシンのみです。
クリニックやエステサロンで取り扱うキャビテーションは、出力が高い身体用のマシンが大半のため、皮膚が薄い顔には使用できません。
また、骨格で顔が大きく見えやすい方や脂肪がつきにくい方は、顔用のキャビテーションを照射しても小顔効果が得られない可能性があります。
取り扱いマシンの有無や効果が得られるのか心配な方は、事前に確認しましょう。
肌のくすみ解消
顔用キャビテーションは小顔効果のみならず、肌のくすみを解消する効果も期待できます。
キャビテーションにより体内の余分な脂肪が排出されるとリンパや血管の流れがよくなり、古い皮膚が剝がれ落ちて、肌のくすみが解消されます。
肌のくすみが気になる方や血行を促進して正常なターンオーバーにしたい方は、顔用キャビテーションがおすすめです。
むくみ解消
キャビテーションをおこなうと、血行促進効果により代謝が上がり、体内の余計な水分が排出されてむくみが解消されます。
むくむ原因の一つであるセルライトにも効果があるため、継続して施術を受けると、むくみにくい体づくりも可能です。
顔にキャビテーションを照射すると、むくみによる二重あごにも効果があります。
キャビテーションは慢性的なむくみに悩んでいる方や、長時間の立ち仕事をしている方にもおすすめです。
キャビテーションのメリット
痩せたい方のなかには「脂肪吸引でよいのではないか」「運動と食事管理で十分」と考える方も多いでしょう。
キャビテーションには、次に挙げる3つのメリットがあります。
- メスを使用せず施術可能
- リバウンドしにくい
- 一度の施術で効果を得やすい
施術を受けるか悩んでいる方は、上記のメリットを判断材料にしてください。
メスを使用せず施術可能
キャビテーションは切らない脂肪吸引とも呼ばれており、メスを使用せずに施術できます。
脂肪細胞そのものを減らす方法には、メスを使用する脂肪吸引や注射針を用いる脂肪溶解注射などが挙げられますが、どちらも痛みが伴います。
キャビテーションは専用の機械で超音波を照射するため痛みがなく、身体に傷をつけることもありません。
メスや注射針は不使用のため、身体に負担が少ないにもかかわらず、脂肪吸引や脂肪溶解注射と変わらない効果が期待できます。
リバウンドしにくい
キャビテーションは継続しておこなうことにより、リバウンドしにくい体づくりもできます。
運動や食事制限などのダイエットは脂肪細胞のサイズを小さくできますが、数を減らすことはできません。
キャビテーションは脂肪細胞そのものを破壊して数を減らすため、リバウンドしにくくなります。
ただし、高カロリーな食事が続けば脂肪細胞のサイズは大きくなり、痩せた身体も元に戻るため、注意が必要です。
食事の栄養バランスに気をつけ、適度な運動を心がけるなど、日々の努力も怠らないようにしましょう。
一度の施術で効果を得やすい
キャビテーションは一度の施術で効果を得やすい施術です。
血流促進効果によりセルライトを柔らかくしたり、体内の余計な水分を排出してむくみが緩和されたりするため、1回の施術でも身体に変化がみられます。
効果を実感できるまでには10回程度の施術が必要ですが、セルライトやむくみは1回の施術でも改善するでしょう。
ただし、あくまでも脂肪の排出をサポートする施術のため、1回で劇的なダイエット効果があるわけではありません。
太りやすい体質自体を改善したい場合は、3カ月程度は必要です。
キャビテーションのデメリット
キャビテーションには多くのメリットがある反面、いくつかのデメリットもあります。
- 肌がたるむリスクがある
- 骨伝導音がする
- 胃腸や肝臓に負荷がかかる
施術を受けるかを決める場合はメリットのみならず、デメリットも理解することが大切です。
肌がたるむリスクがある
キャビテーションにより急激に脂肪が減ると、肌がたるむ可能性があります。
体内の脂肪細胞が減少しても、皮膚の面積は変わらないためです。
また、脂肪により皮膚が大きく伸びた状態でキャビテーションを受けると、結果的に肌がたるんで見えるようになる場合があります。
脂肪が多い方ほど肌がたるむリスクは高くなるでしょう。
施術を受けると同時に筋トレや有酸素運動などの運動をおこなうと、体がひきしまり、たるみ予防効果が期待できます。
また、入浴やマッサージなどで皮膚の回復力を高める方法も効果的です。
骨伝導音が苦手な方がいる
骨伝導とは骨の振動が耳の奥にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる器官に伝わり、音が聞こえる現象のことです。
施術中にキャビテーションの超音波が骨に振動を与え、骨伝導音(金属音)が聞こえる場合があります。
骨伝導音が苦手な方の場合、キャビテーションの施術中に不快感を抱くケースも少なくありません。
骨伝導音は施術部位が耳に近い部分であるほど聞こえやすくなります。
また、脂肪が少ない部位は振動が骨に伝わりやすいため、骨伝導音が大きくなりがちです。
身体に悪影響を及ぼすことはありませんが、金属音が苦手な方や頭痛持ちの方は、事前に医師に相談してください。
胃腸や肝臓に負荷がかかる
キャビテーションを受けて破壊された脂肪細胞は、肝臓に集められて分解されたあと、腎臓で不要なものを取り除かれて排出されます。
施術後は脂肪の分解や排出が活発になるため肝臓に負担がかかりやすくなり、脂肪を排出する際には胃腸にも負担がかかります。
影響の大きさには個人差があり、下痢になる方もいれば、便秘が解消される方もいるなどさまざまです。
胃腸や肝臓の機能が悪い方は事前に必ず医師に相談してください。
施術後は胃腸や肝臓にかかる負担を考慮して、食事やアルコールの量に気を付けましょう。
キャビテーションをおすすめできる方
キャビテーションは、主に次に挙げる方に向いています。
- 脂肪細胞を減少させたい方
- リバウンドしない施術を受けたい方
- 部分痩せをしたい方
上記の項目に当てはまる方は、ぜひキャビテーション施術を検討してみてください。
脂肪細胞を減少させたい方
キャビテーションは脂肪細胞そのものを減少させたい方におすすめです。
食事制限や運動などの普通のダイエットは、脂肪細胞のサイズを小さくできるものの数は減らせません。
脂肪細胞を減らす方法として脂肪吸引や脂肪溶解注射なども挙げられますが、メスや注射針を用いるため、痛みや身体への負担が伴います。
キャビテーションは機械の超音波による振動で脂肪細胞にアプローチするため、体への負担は少なく、脂肪を破壊する際の痛みもありません。
痛みや負担を最小限に抑えつつ、脂肪細胞を減らしたい方におすすめの施術です。
リバウンドしない施術を受けたい方
キャビテーションは脂肪を貯蔵する脂肪細胞そのものを破壊して数を減らします。
一度破壊された脂肪細胞は再生しません。
食事制限を止めても脂肪細胞の数が増えることはないため、リバウンドしない施術を受けたい方におすすめです。
ただし、暴飲暴食が続けば脂肪細胞のサイズは大きくなり、痩せた身体も元の体型に戻ります。
食事の栄養やカロリーバランスに気をつけ、日常生活に運動を取り入れる、などを心がけることも大切です。
部分痩せをしたい方
キャビテーションは1部位のみでも施術できるため、部分瘦せしたい方にも適しています。
たとえば、二の腕やお腹周り、太ももなどの気になる部位に照射すれば、コンプレックスを感じる部分のみにアプローチが可能です。
運動や食事制限などのダイエットで部分痩せはできないのに対し、キャビテーションであれば気になる部位の脂肪のみ減らすことができます。
また、血流がよくなるため、脂肪細胞や老廃物の排出が活発になり、蓄積したセルライトの除去効果も期待できます。
キャビテーションの効果を高めるコツ
キャビテーションのみでは、劇的に身体が変化するわけではありません。
施術後に次のポイントを抑えると、キャビテーションの効果を高めることができます。
- 生理中は施術を避ける
- 食事制限は無理のない範囲でおこなう
- 有酸素運動をする
- 基礎代謝を上げる
- 内臓に負担をかけない
- マッサージをする
- 効果がないときは施術頻度を見直す
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
生理中は施術を避ける
生理中はホルモンバランスの影響で水分や栄養を溜め込んだり、血行不良や冷えを引き起こしたりしやすい状態です。
そのため、生理中にキャビテーションを受けても、血流促進や脂肪排出などの効果は得にくくなります。
生理後は脂肪燃焼を促進させるエストロゲンの分泌が増え、キャビテーションの効果を発揮しやすくなるため、生理が終了した日から1~2週間後に受けると効果的です。
食事制限は無理のない範囲でおこなう
施術で脂肪細胞を破壊しても高カロリーな食生活を続けていると、脂肪細胞が大きくなり、太ってしまいます。
反対に、過度な食事制限をおこなうと、ストレスでリバウンドしやすくなります。
食事制限は適度に無理のない範囲でおこなうことがポイントです。
高たんぱくで低脂質な鶏むね肉や赤身肉、白身魚などを意識して食事に取り入れるとよいでしょう。
適度な食事制限とキャビテーションを併用すれば、より高いダイエット効果が期待できます。
有酸素運動をする
キャビテーション後の3〜4日間は脂肪が排出されやすく、エネルギーとして消費しやすい状態のため、運動すると効率的に痩せることができます。
ウォーキングや軽いジョギング、水泳、エアロバイクなどの有酸素運動がおすすめです。
外にでることができなくても掃除や洗濯、料理などの家事も有酸素運動の一つのため、自宅でも意識的に動くと消費カロリーを増やせます。
キャビテーションを受けるのみで満足せずに、最低でも施術後3~4日間は意識的に有酸素運動をおこないましょう。
基礎代謝を上げる
基礎代謝を上げると破壊された脂肪を効率的に燃焼できます。
なぜならば、基礎代謝を上げると体温が高くなり、カロリーの消費量が多くなったり、血液や水分のめぐりがよくなったりするからです。
基礎代謝を上げる方法としては、筋力トレーニングや起床後のストレッチ、有酸素運動などが挙げられます。
基礎代謝が高い状態でキャビテーションを受ければ、施術の効果を最大限に発揮できるでしょう。
内臓に負担をかけない
キャビテーション後は脂肪の分解や排出作用により、肝臓や腎臓、胃腸などの内臓に負担がかかりやすくなります。
そのため、暴飲暴食やアルコール、たばこなどは控えて、内臓に負担をかけないことが大切です。
とくに、肝臓や腎臓、胃腸のいずれかの機能が悪い方は注意してください。
ビタミンやミネラル、適量のタンパク質を食事に取り入れ、栄養バランスを整えましょう。
大根や白菜、かぼちゃ、じゃがいもなどの食物繊維が少ない野菜は、胃腸に負担がかかりにくいため、おすすめです。
マッサージをする
キャビテーション後は血行が促進されており、脂肪を排出しやすい状態のため、自宅でもマッサージをおこなうと効果的です。
破壊された脂肪や老廃物の排出が促され、ダイエット効果がより高くなります。
入浴後の血行がよい状態でマッサージをおこなうと、さらに高い効果が期待できるでしょう。
最低でもキャビテーションの効果が出やすい3~4日間は、入浴後のマッサージをおすすめします。
効果がないときは施術頻度を見直す
キャビテーションの効果が持続する期間は数日〜1週間と短いため、施術の間隔をあけすぎると、ダイエット効果が十分に得られない可能性があります。
効果が実感できない場合は、施術頻度の見直しをおすすめします。
効果的な施術頻度は、1週間に1~2回です。
脂肪の排出作用が薄れてきたタイミングで施術を受ければ、痩せやすくリバウンドしにくい体質づくりができます。
1週間に3回以上の施術は胃腸や肝臓に負担がかかるため、避けてください。
キャビテーションに関するよくある質問
キャビテーションに関するよくある質問をまとめました。
- キャビテーションとラジオ波の違いとは?
- 家庭用のキャビテーションでも効果はある?
キャビテーション施術を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
キャビテーションとラジオ波の違いとは?
ラジオ波もキャビテーションと同じで脂肪細胞にアプローチをする施術ですが、ラジオ波は超音波ではなく電磁波を使用します。
30MHz~300MHzの高い周波数の電磁波を用いて、摩擦熱による温熱効果や熱刺激によるたんぱく質の生成が行われます。
ラジオ波による施術を継続して受けることで冷え性の改善や脂肪細胞を体外に排出する、フェイスラインをすっきりさせるなどの効果が期待できます。
家庭用のキャビテーションでも効果はある?
キャビテーションは家庭用のものもあり、自宅で気軽に施術できるのであれば欲しいと考える方も多いでしょう。
しかし、業務用レベルの出力が搭載されていないものは、十分な効果が得られない可能性があります。
キャビテーションでしっかりと効果を出したい方は、クリニックやエステサロンでの施術をおすすめします。
まとめ
キャビテーションは特殊な超音波で脂肪細胞そのものを破壊するため、リバウンドしにくい痩身術です。
多くのメリットがある施術ですが、いくつかのデメリットも存在します。
施術を受ける際にはメリットのみでなくデメリットも理解して、できるだけ体への負担を減らしましょう。
キャビテーションに興味がある方は、ぜひ本記事を参考にして一度施術を受けてみてください。
※本記事の情報は2023年4月時点のものです。
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