溶連菌検査は本当に必要?「陽性=感染」とは限らない理由を解説

2026年6月25日

子どもの発熱で「溶連菌かも」と心配な方へ

子どもが発熱すると、「溶連菌では?」「検査した方がいい?」と不安になる保護者の方は多いと思います。特に、通園中の園に「溶連菌」が流行していると聞けばなおさらです。

溶連菌感染症は、正式にはA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と呼ばれ、主に幼児から学童期の子どもに多い感染症です。発熱、強いのどの痛み、飲み込むときの痛み、首のリンパ節の腫れ、腹痛、頭痛、嘔吐、発疹などを伴うことがあります。

ただし、発熱している子ども全員に溶連菌検査が必要なわけではありません。大切なのは、発熱があるかどうかではなく、溶連菌らしい症状があるかどうかです。

発熱だけで溶連菌検査をしない理由

溶連菌の検査は、症状や診察所見から溶連菌感染症が疑われる場合に行います。

たとえば、次のような症状がある場合は、溶連菌を疑います。

  • 急な発熱
  • 強いのどの痛み
  • 飲み込むと痛い
  • 扁桃が赤い、白いものが付いている
  • 首の前側のリンパ節が痛い
  • 腹痛、頭痛、嘔吐を伴う
  • 細かい赤い発疹がある
  • 舌が赤くブツブツしている

一方で、咳、鼻水、声がれ、結膜炎、下痢などが目立つ場合は、ウイルス感染の可能性が高く、一般的には溶連菌検査の必要性は低くなります。CDCやIDSAのガイドラインでも、明らかにウイルス感染を疑う症状がある場合は、溶連菌検査は通常すすめられていません。

つまり、「熱があるから検査」ではなく、「溶連菌を疑う症状があるから検査」が基本です。

「溶連菌検査陽性=今の感染」とは限りません

ここは、保護者の方にぜひ知っておいていただきたいポイントです。

子どもの中には、症状がなくても、のどに溶連菌を持っている保菌者がいます。

この場合、実際にはウイルス性のかぜで発熱していても、たまたま検査で溶連菌が陽性になることがあります。

つまり、溶連菌検査が陽性でも、それが今の発熱や体調不良の原因とは限らないのです。

東京都感染症情報センターの資料でも、健康保菌者が一定数存在し、検査では「本当の感染」と「保菌」を区別できないことがあるとされています。

発熱全員に溶連菌検査をすると何が起こる?

発熱している子ども全員に溶連菌検査を行うと、本来は治療対象ではない保菌者まで拾い上げてしまうことがあります。溶連菌検査が陽性=溶連菌感染症では必ずしもないのです。

その結果、次のような問題が起こることがあります。

  • 不要な抗菌薬が処方される
  • 「溶連菌を何度も繰り返している」と誤解される
  • 家族が過度に不安になる
  • 登園・登校の判断が複雑になる
  • 抗菌薬による下痢、発疹、アレルギーなどのリスクが増える

抗菌薬は、必要なときにはとても大切な薬です。

しかし、必要でないときに使うと、子どもにとって負担になることがあります。

溶連菌感染症と診断されたら治療は必要です

症状や診察所見から溶連菌感染症が疑われ、検査で陽性となった場合は、抗菌薬による治療を行います。

治療の目的は、症状を早く改善すること、周囲への感染を減らすこと、リウマチ熱などの合併症を予防することです。

処方された抗菌薬は、自己判断で途中でやめず、医師の指示通りに内服することが大切です。

溶連菌罹患後に尿検査は必要?

以前は、溶連菌感染症のあとに「腎炎がないか確認するため、2〜3週間後に尿検査をしましょう」と説明されることがありました。

しかし現在は、症状のない子ども全員に、毎回尿検査を行う必要性は高くないと考えられています。専門家解説でも、溶連菌感染後のスクリーニング目的の尿検査にはエビデンスが乏しく、有症状者に行うのが適切とされています。

ただし、次のような症状がある場合は受診が必要です。

  • 尿がコーラ色、紅茶色のように濃い
  • まぶたや顔、足がむくむ
  • 尿の量が少ない
  • 頭痛や強いだるさが続く
  • 血圧が高いと言われた

このような場合は、溶連菌感染後急性糸球体腎炎などを考えて、尿検査や血液検査を行います。

まとめ:溶連菌は「検査」より「診察初見」が大切です

子どもの溶連菌検査は、発熱だけで行うものではなく、強いのどの痛み、扁桃の赤み、首のリンパ節の痛み、腹痛や嘔吐など、溶連菌らしい症状がある場合に検討します。咳、鼻水、声がれ、結膜炎などが目立つ場合はウイルス感染の可能性が高く、検査の必要性は低くなります。また、子どもには溶連菌の保菌者がいるため、検査陽性でも今の発熱の原因とは限りません。症状のない子ども全員に、溶連菌感染後の尿検査を毎回行う必要性も高くありません。

お子さんの発熱やのどの痛みで迷うときは、検査だけに頼るのではなく、症状全体を見て判断してくれる小児科にご相談ください。


FAQ
Q. 子どもが発熱したら溶連菌検査は必要ですか?

発熱だけでは溶連菌検査が必要とは限りません。強いのどの痛み、扁桃の赤み、首のリンパ節の痛み、腹痛や嘔吐など、溶連菌を疑う症状がある場合に検査を検討します。

Q. 溶連菌検査が陽性なら、必ず溶連菌感染症ですか?
必ずしもそうではありません。子どもの中には、症状がなくても溶連菌をのどに持っている保菌者がいます。そのため、検査陽性でも今の発熱の原因が溶連菌とは限りません。

Q. 溶連菌のあとに尿検査は必要ですか?

症状のない子ども全員に、毎回尿検査を行う必要性は高くありません。ただし、尿の色が濃い、むくみがある、尿量が少ないなどの症状がある場合は受診が必要です。

Q. 咳や鼻水がある場合も溶連菌検査をした方がいいですか?

咳、鼻水、声がれ、結膜炎などが目立つ場合はウイルス感染の可能性が高く、一般的には溶連菌検査の必要性は低くなります。

 

知多市・常滑市・東海市・阿久比町・半田市周辺で、子どもの発熱、のどの痛み、溶連菌検査についてお悩みの方はご相談ください。オーシャンキッズクリニックでは、検査だけに頼らず、症状・診察所見・流行状況をふまえて、必要な検査と治療を判断します。不要な抗菌薬を避けながら、子どもにとって適切な医療を大切にしています。

オーシャンキッズクリニック

〒478-0035 愛知県知多市大草字大瀬117-1
Tel.0569-89-0627
日/祝
9:00 − 12:00 ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯
14:30 − 15:30 ▲
14:30 − 18:00 ◯ ◯ ◯ ◯
◯:一般外来 ▲:乳児健診 /:休診

予防接種は午前・午後の診療時間中随時

  • 休診日カレンダー

  • 登録後トークで相談OK  プレママ・未受診でもOK  

    友だち追加数
  • 頭のかたち相談

    頭のかたち相談

    斜頭症・短頭症(絶壁)
    ヘルメット治療の適応評価
    毎週木・金曜日 午後 専門外来
    お急ぎの方はLINEでご相談ください

  • 簡易アレルギー検査

    簡易アレルギー検査

    業界最多の45項目
    類似の検査ではわからないナッツアレルギーにも対応
    総IgEも測定可能
    対象:小学生以上

  • こどもの便秘専用サイト

    こどもの便秘専用サイト

    子どもの便秘は早期治療が重要です。放置すると重症化し、腹痛や食欲低下、排便への苦手意識につながることがあります。近年、便秘に悩むお子さんは増えており、当院には県内外から受診されています。

  • 思春期外来

    思春期外来

    身体症状を伴う不登校、起立性調節障害、過敏性腸症候群など10代の心身の異常についてご相談ください。
    予約制 毎週木・金曜日14:30~

  • Instagram

    Instagram

    感染症情報、休診情報、最新の動向など。リアルタイムな情報を配信中。ぜひご登録を。

  • 医院紹介

    医院紹介

    【当院について】
    常滑市からも近い、知多市の小児科・小児外科です。発熱、咳、腹痛、肌荒れ、アレルギーなどの一般診療に加え、頭のかたち外来、こどもの便秘、思春期外来、予防接種、乳児健診に対応しています。

    【当院の特長】
    小児科と小児外科の知見を活かし、乳幼児から学童まで幅広い症状を診療しています。藤田医科大学から医師派遣を受ける地域連携体制があり、専門的な検査や高度医療が必要な場合も、適切な医療機関へ迅速につなげます。

  • よくあるご質問

    よくあるご質問

    お電話の前に一度ご確認ください。

  • 一度に15種類のウイルス・細菌検査

    一度に15種類のウイルス・細菌検査

    長引く咳や熱の原因を調べます。検査は小学生以上が適応です。マイコプラズマや百日咳を30分で診断。

  • 舌下免疫療法(スギ・ダニ)

    舌下免疫療法(スギ・ダニ)

    ダニアレルギー、スギアレルギーの症状がひどい方へ。舌下免疫療法をご検討されてはいかがですか?お問い合わせは、スタッフまで。親子で一緒に行うと続けやすいです。

  • 小児かかりつけ医制度とは?

    小児かかりつけ医制度とは?

    6歳までの方が登録できます。
    当院独自の特徴としては、24時間LINE相談や予約変更が可能になります。各種イベントや予約開始の優先案内も好評です。
    登録は無料で、引っ越しなどで、登録を変更するのも自由にできます。詳しくは、スタッフまで。

  • 多汗症の外用薬あります

    多汗症の外用薬あります

    手汗、脇汗お困りの方はご相談ください。成人も可。

  • 鼻汁吸引行っています

    鼻汁吸引行っています

    呼吸が苦しそう、哺乳がしづらい、そんな時は鼻汁吸引だけの受診も可能です。

  • 栄養解析検査(自費)に基づく栄養外来

    栄養解析検査(自費)に基づく栄養外来

    今あなたに不足する栄養素を調べ、最適な栄養素の補給方法や必要なサプリメントをお伝えします。受験生の体調管理としてもご利用いただけます。

  • 医療機関専用サプリメントあります

    医療機関専用サプリメントあります

    お子様の栄養補助、受験生の栄養サポートに、医療用のサプリメントを。

  • 腸内フローラ検査

    腸内フローラ検査

    何となくお腹の調子が悪い。あなたの腸内フローラはどんなタイプ?エクオールはつくれますか?

  • 予防接種サポート

    予防接種サポート

    知多市、知多市以外の予防接種、よくある質問など

  • ご家族の診療も可能です

    ご家族の診療も可能です

    お子様と一緒に、発熱外来や花粉症の処方もいたします。我慢せず、受付でお申し出ください。

  • 採用専用サイト

    採用専用サイト

    医療事務・看護師さん募集中。当サイトから直接のご応募の方を優先します。パートさんも加入できる企業年金制度・退職金制度を整備しました。

  • メディア掲載情報

    メディア掲載情報
  • 藤田医科大学連携

    診療充実のため、大学病院から医師の派遣があります。
    木曜日午後 山田Dr(藤田医科大学小児科):女性医師
    金曜日午後 内田Dr(藤田医科大学小児科):NICU勤務、一般小児科、新生児科、小児循環器

     

     

  • 医師の言葉の裏側

    医師の言葉の裏側

    院長個人のnote
    ホームケアで大切なこと
    診察室ではお伝えしきれない、言葉の裏側、皆さんからの質問にお答えします。

  • アンケートありがとうございます

    アンケートありがとうございます
  • クレジットカード使用できます

    クレジットカード使用できます

    クレジット払い可能です。
    VISA, Master, AMEX, Diners, JCB

  • 予防医療@オーシャンキッズ

    予防医療@オーシャンキッズ

    予防接種や健康診断はもちろん、一歩先を行く栄養診断・指導を目ざします。

  • おたふくかぜ、三種混合、不活化ポリオWeb予診票

    おたふくかぜ、三種混合、不活化ポリオWeb予診票

    予約は予約サイトからお願いします。
    Web予診票ですので、事前の来院や印刷不要です。当日の朝の体温記入とWebサインもお願いします。知多市おたふく風邪の助成を受ける場合は、専用の紙の予診票があります。百日咳の予防には三種混合を。

  • がんの早期発見 マイクロRNAがんリスク検査(New!)

    がんの早期発見 マイクロRNAがんリスク検査(New!)

    がんは気になる。でも、検査は面倒。特に自覚症状もないから、たぶん大丈夫。そう感じる子育て世代、働き盛りのあなたのために出来た、自宅でできる簡単な検査だそうです。事業所の健診としても。

  • 院内感染対策

    院内感染対策

    徹底した対策により、院内感染予防に努めています。
    予約時のWeb問診機能も院内待ち時間短縮になります。ご利用ください。

  • 夜間・休日診療へ行く前に

    夜間・休日診療へ行く前に

    緊急受診するべきか、セルフチェック。

  • 子育て×地域活性化×医療のメルマガです

    子育て×地域活性化×医療のメルマガです

    最新の論文から、エビデンスのある子育てをご紹介。

  • 診療報酬改定に伴う当院の届け出報告

    医療情報取得

    当院はより質の高い診療を行うため、マイナンバーカードを用いたオンライン資格確認を行い、オンライン資格確認による情報(受診歴、薬剤情報、特定健診情報、その他必要な診療情報)を取得・活用し、自院におけるマイナンバー保険証の利用率向上のための体制を構築しています。医療の透明化を図るため、明細書の無料発行をしております。

    一般名処方

    当院では後発医薬品のある医薬品について、特定の医薬品名を指定して処方するのではなく、一部の医薬品を除いて薬剤の成分をもとにした一般名処方(一般的な名称により処方箋を発行すること)を行っています。

    外来感染対策向上加算

    受診歴の有無に関わらず、発熱その他感染症を疑わせるような症状を呈する患者の受入れを行う旨を公表し、受入れを行うために必要な感染防止対策として発熱患者の動線を分ける等の対応を行う体制を有しています。

    電子的診療情報連携体制整備加算

    当院では、オンライン資格確認により取得した診療情報・薬剤情報を実際の診療に活用できる体制を有しています。電子処方箋及び電子カルテ情報共有サービスの活用など医療現場におけるDX化を推進することで質の高い医療の提供を目指しています。医療の透明化を図るため、明細書の無料発行をしております。

    長期収載品に係る選定療養費について

    2024年10月1日より、後発医薬品(ジェネリック医薬品)がある先発医薬品を、患者さんのご希望で使用する場合、通常の自己負担とは別に「選定療養費」として特別の料金をご負担いただく制度が始まりました。対象となるお薬は、後発医薬品が発売されて一定期間が経過した先発医薬品などです。患者さんの希望により先発医薬品を選択される場合、先発医薬品と後発医薬品の価格差の一部をご負担いただくことがあります。ただし、医師が医療上必要と判断した場合や、後発医薬品の供給状況などにより使用が難しい場合は、選定療養の対象外となります。

    機能強化加算

    当院では「かかりつけ医」として、必要に応じて以下の対応を行っています。「あいち医療情報ネット」のページで、かかりつけ医機能を有する医療機関等の地域の医療機関が検索できます。

    ・他の医療機関での受診状況や処方薬の確認

    ・専門医療機関への紹介

    ・健康診断結果など、健康管理に関するご相談

    ・保健・福祉サービスに関するご相談

    ・診療時間外を含む緊急時の問い合わせ対応

    そのため、初診時に「機能強化加算」を算定する場合があります。

  • 匿名加工情報の作成と提供に関する公表

    匿名加工情報の作成と提供に関する公表
  • 持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています

    持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています

    私たちは、「一般社団法人ピースピースプロジェクト」の活動を応援しています。当法人サポーターとして、平和を創る子ども達を育てる活動を応援しています。

  • OKC

    OKC

    Oasis, Kizuna, Change

  • 当法人の取り組み

    当法人の取り組み

    未来のこども達に何を残しましょう?

モバイルサイト

https://www.oceankids-clinic.com/

モバイルサイトはこちらのQRコードをご利用ください。

Page Top
文字サイズ