子どもの夏風邪とは?症状・登園の目安・受診すべきサインを解説

2026年6月10日

夏になると、子どもたちの間で「夏風邪」が流行することがあります。

夏風邪とは、夏に流行しやすいウイルス感染症の総称です。代表的なものには、ヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱、いわゆるプール熱などがあります。

冬の風邪では鼻水や咳が目立つことが多い一方、夏風邪では、発熱、のどの痛み、口の中の水ぶくれ、手足の発疹、目の充血、下痢などもみられることがあります。

特に小さなお子さんでは、のどや口の中の痛みによって水分が取れなくなり、脱水につながることがあるため注意が必要です。

夏風邪でよくみられる症状

夏風邪では、次のような症状がみられることがあります。

  • 発熱
  • のどの痛み
  • 口の中の水ぶくれや口内炎
  • 手のひら、足の裏、口の周りなどの発疹
  • 目の充血
  • 目やに
  • 食欲低下
  • 下痢
  • ぐずり、不機嫌
  • 水分を取りたがらない

症状の出方は、原因となるウイルスやお子さんの年齢、体調によって異なります。

代表的な夏風邪の種類 ー夏風邪3兄弟ー

 

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは、夏に乳幼児を中心に流行しやすい感染症です。

主な症状は、突然の発熱、のどの痛み、のどの奥にできる小さな水ぶくれや潰瘍です。のどの痛みが強いと、食事や水分を嫌がることがあります。

多くは数日で自然に回復しますが、水分が取れない場合には脱水に注意が必要です。国立健康危機管理研究機構によると、ヘルパンギーナは突然の発熱後に咽頭痛が出現し、軟口蓋付近に小水疱ができることが特徴とされています。

 

手足口病

手足口病は、名前の通り、手・足・口の中などに水ぶくれを伴う発疹が出る感染症です。

厚生労働省によると、感染後3〜5日ほどで、口の中、手のひら、足の裏や足の甲などに2〜3mm程度の水疱を伴う発疹がみられることがあります。発熱は38℃以下のことが多く、多くは3〜7日ほどで回復します。

ただし、口の中の痛みが強い場合は、食事や水分が取りにくくなることがあります。特に乳幼児では、脱水に注意しましょう。

 

咽頭結膜熱、いわゆるプール熱

咽頭結膜熱は、アデノウイルスによる感染症です。

主な症状は、発熱、のどの痛み、目の充血、目やにです。以前はプールで流行することがあったため「プール熱」と呼ばれますが、プール以外でも感染します。

咽頭結膜熱は、学校保健安全法で出席停止の対象となる感染症です。登園・登校の再開には目安があるため、園や学校の指示も確認しましょう。

夏風邪はうつる?

夏風邪の多くはウイルス感染症のため、人から人へうつることがあります。

主な感染経路は、以下の通りです。

  • 咳やくしゃみによる飛沫感染
  • 手指やおもちゃ、タオルなどを介した接触感染
  • 便に含まれるウイルスが手を介して口に入る糞口感染

手足口病について、厚生労働省は、飛沫感染、接触感染、糞口感染が知られているとしています。特に乳幼児が集団生活をする保育施設や幼稚園では注意が必要です。

症状がよくなった後も、しばらく便からウイルスが排出されることがあります。おむつ交換後やトイレの後は、石けんと流水でしっかり手を洗いましょう。

家庭でできるケア

夏風邪の多くはウイルスが原因のため、特効薬があるわけではありません。基本的には、症状を和らげながら自然に回復するのを待つことが中心です。

家庭では、まず水分補給を意識しましょう。

のどや口の中が痛いときは、熱いもの、酸っぱいもの、しょっぱいものがしみることがあります。食欲がないときは、無理に食べさせるよりも、水分を少しずつ取ることを優先してください。

おすすめしやすいものは、以下のような飲み込みやすいものです。

  • 麦茶
  • 経口補水液
  • 冷ましたスープ
  • ゼリー
  • プリン
  • ヨーグルト
  • アイス
  • 豆腐
  • おかゆ

食事が一時的に取れなくても、水分が取れていて、尿が出ており、機嫌が大きく悪くなければ、慌てすぎる必要はありません。

一方で、水分が取れない、尿が少ない、ぐったりしている場合は、早めに受診しましょう。

受診した方がよいサイン

次のような症状がある場合は、医療機関への受診をおすすめします。

  • 水分がほとんど取れない
  • 半日以上、尿が出ていない
  • ぐったりしている
  • 呼びかけへの反応が悪い
  • 高熱が続いている
  • けいれんを起こした
  • 繰り返し吐いている
  • 強い頭痛がある
  • 目の充血や目やにが強い
  • 呼吸が苦しそう
  • 顔色が悪い
  • 生後3か月未満で発熱がある
  • 発疹が急に広がる
  • いつもと様子が違う

特に乳幼児は、脱水が進むのが早いことがあります。

「水分が取れているか」「尿が出ているか」「ぐったりしていないか」は、ご家庭で確認しやすい大切なポイントです。

登園・登校の目安

夏風邪の種類によって、登園・登校の目安は異なります。

手足口病やヘルパンギーナでは、熱が下がり、食事や水分がある程度取れて、全身状態がよければ登園できることが一般的です。ただし、園によって登園基準や登園許可証の扱いが異なる場合があります。

一方、咽頭結膜熱、いわゆるプール熱は、出席停止の対象となる感染症です。症状が改善してから登園・登校できるまでの基準があるため、自己判断せず、医療機関や園・学校に確認しましょう。

夏風邪を予防するには?

夏風邪を完全に防ぐことは難しいですが、感染を広げにくくすることはできます。

予防の基本は、以下の通りです。

  • 石けんと流水で手を洗う
  • 咳やくしゃみが出るときは口元を覆う
  • タオルの共有を避ける
  • おむつ交換後はしっかり手を洗う
  • おもちゃやよく触る場所を清潔にする
  • 体調が悪いときは無理をしない

国立健康危機管理研究機構は、ヘルパンギーナの予防として、手洗いや咳エチケットなどの飛沫予防策、接触予防策が有効としています。

また、暑い時期は体力を消耗しやすいため、睡眠、栄養、水分補給も大切です。

まとめ

夏風邪は、夏に子どもたちの間で流行しやすい感染症の総称です。

代表的なものには、ヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱などがあり、発熱、のどの痛み、口の中の水ぶくれ、手足の発疹、目の充血などがみられることがあります。

多くは自然に回復しますが、乳幼児では、のどや口の痛みによって水分が取れず、脱水になることがあります。

特に、水分が取れない、尿が少ない、ぐったりしている、高熱が続く、けいれんがある場合は、早めの受診が必要です。

お子さんの発熱、のどの痛み、発疹、目の充血などでお困りの方は、無理に様子を見すぎず、医療機関へご相談ください。


よくある質問

Q. 子どもの夏風邪ではどんな症状が出ますか?

A. 発熱、のどの痛み、口の中の水ぶくれ、手足の発疹、目の充血、下痢などがみられることがあります。代表的な病気には、ヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱があります。

Q. 夏風邪は自然に治りますか?

A. 多くの夏風邪はウイルス感染症のため、自然に回復します。ただし、水分が取れない、尿が少ない、ぐったりしている、高熱が続く場合は受診しましょう。

Q. 夏風邪に抗生物質は必要ですか?

A. 夏風邪の多くはウイルスが原因のため、抗生物質は基本的に効果が期待できません。治療は、水分補給や解熱剤など、症状を和らげる対応が中心です。

Q. 手足口病やヘルパンギーナは登園できますか?

A. 熱が下がり、食事や水分が取れて、全身状態がよければ登園できることが一般的です。ただし、園によって基準が異なる場合があります。

Q. プール熱はいつから登園できますか?

A. 咽頭結膜熱、いわゆるプール熱は、出席停止の対象となる感染症です。解熱後2日経過してから登園しましょう。

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